第6回日仏整形外科合同会議

第6回日仏整形外科合同会議 開催報告

 第6回日仏整形外科合同会議(以下AFJO)は、2001年5月11、12日新装の大阪国際会議場で開催されました。

 参加者はフランス側50名(同伴者5名)、日本側92名(別に同伴者18名)で、エジプトからも1名(同伴者1名)あり、これまででは最も多数でありました。 学術講演の演題はフランス側40題、日本側11題、エジプト1題で、すでに数回来日しておられるCharles PICAULT先生が別に特別講演をされました。今回の演題の特徴は股関節、特に人工股関節置換術(Prothese Totale de Hanche, PTH)に関するものが多かったことです。このため、種々のPTHの遠隔成績をまとめてシンポジウムとしました。

 第1日の午後1時半より議長の開会の辞に次いで、学術講演が始まりました。 股関節に関する演題はシンポジウムを含めて15題、膝関節9題、脊柱7題、手3題、骨折・外傷3題、その他4題でした。

 特別講演はCharles PICAULT先生が13年間の約3,000例にわたる独自方法でのPTHの遠隔成績を述べられました。

 合同会議の全体の印象としては、先ず発表演題のレベルが高く、フランス側も賞賛していました。21世紀の初頭を飾るにふさわしいものであったと言えましょう。討論が活発であったことも印象に残りました。ともすれば以前は言葉の問題で糸口がつかめないこともありましたが、今回は英語、仏語を駆使して両国の若い世代が自由に疑問点をつき、意見を言う雰囲気が定着したように思います。

 第1日の夕方からは会場横のレストランで歓迎パーティが行われました。溢れるばかりの人の熱気がこもり、特注のフランスワインはフランス人が賞賛するほどの素晴しい選択でした。

 第2日の夜は大阪市内の「太閤園」で懇親会が開催されました。緑濃い日本式の庭園を巡った後、舌鼓を打ちつつ河内音頭グループの踊りを鑑賞し、両国の参加者も踊りの輪に加わって盛り上がっていました。 参加者および同伴者用のsocial programとしては、第1日に女性向けの生け花実習(作品は会場に並べられ光彩を放っていた)、第2日が姫路城見学、会議終了翌日は全員での法隆寺、薬師寺見学が好天のもとに行われ好評を博しました。

 次回のAFJOは来る2003年9月フランス側の主催で、グルノーブル(Grenoble)で開健される予定です。議長は今回からフランス側AFJOの新会長に就任したPhilippe MERLOZ教授(グルノーブル大学整形外科)であります。テーマは「整形外科領域における治療の新技術」となっています。グルノーブルはアルプスの麓にある風光明媚な人口40万人の都市です。かって冬期オリンピックが開催されたことで記憶に残っておりますし、文化面では美術館や作家スタンダールの生家などもあります。MERLOZ教授は多数の参加者を期待し歓迎すると言い残し帰国されました。

 最後に今回のAFJOを支えて下さった日本整形外科学会、日本手の外科学会を初め、ご寄付を戴いた方々、SOFJO会員およびパピヨンなど多数の方々に深甚の謝意を申し上げます。

第6回日仏整形外科合同会議 議長

第6回日仏整形外科合同会議のプログラムと写真 (PDF形式, 0.1MB)